【歴史】
■大地の故郷に由来する街。その由来に相応しく、街は大きな一本の大樹を中心に広がっており、戦争時には人間側に加勢し多くの住民がその魔法に関する知識や俊敏な体躯で活躍したとされる。
■古くは植物族や昆虫族の多くが住んでいたとされるこの土地にはいつしか草食族や精霊族などが多く住みつくようになり、今では後者である草食族や精霊族が殆どの街となった。元より温厚であったりのんびりしている事が多いこの街の住人は忘れている者も多いが植物族や昆虫族などの先住民であった者達の中には少なからずこの街の発展を良く思わない者も居る。
【地理】
■北西の陸続きに水の街「マーレ パエーゼ」があり、何か街で大きな問題が起これば度々使いの者がマーレへと送られ、その知恵を借りに行くことも多い。日の国「エレジーア メトロポリ」への直通路は船での移動方法しか無く、近隣の街も知能差が大きいマーレのみである為、文明に遅れが生じている。
■また春夏秋冬の概念が無く、年間を通して平均気温は25度を維持しており、最高気温も30度、最低気温は20度と安定して温かく、唯一変化があるとすれば7月から9月以外の殆どの時期は湿度が高く蒸し暑さを感じる程度だろう。
【政治】
■戦前から今に至るまで、白羊モルフの一族「キャピュレット家」がこの街を統べており、のんびりとしていて穏やかな性格の者が多いキャピュレット家の者達は争いを好まず、街の領内での戦闘を全面的に禁止している。
■戦争時の人間側の加勢や先住民たちを追い出した過去があるこの街は穏やかな風景や住民たちの性格とは相反して敵視される事が多く、自衛の意味も込めて指名手配犯の侵入も一切許されていない。今では魔法による結界で指名手配犯は街の領内へと入る事も、外部から干渉する事も出来なくなっている。
■俗にいう共産主義の街である為、収穫された食べ物などは一度キャピュレット家の貯蔵庫へと運ばれ定期的に街の住人達に配給される事と成って居る。その為、貧富の差は全くと言って良い程無いのだが、頻繁にキャピュレット家の貯蔵庫から食べ物が盗み出され、近隣の水の街であるマーレへと援助を求める事もあり、その時の前金として毎月使いの者がマーレへと食べ物や金銭を治めに行って居る。
【経済】
■主な特産物は農産物や魔法に関わる道具であり、その殆どがこの大陸全体に流通しているが、他の街よりも生産技術に富んでいる訳ではないので需要に反して供給が追い付かず、高価に成る一方である。
■末端の街である事や立地の問題から観光客が来ることも少なく、住民たちは基本的にそれほど贅沢が出来るという訳ではなく、極めて平々凡々といった生活を送って居る。
【交通】
■基本的に長距離移動が然程苦ではない草食族は殆どの移動を徒歩で行っている。日の街「エレジーア メトロポリ」への移動はまず水の街「マーレ パエーゼ」へと徒歩で向かい、そこから噴水型ワープホールで移動している。
【科学】
■主な科学技術は他の街と比べるとかなり劣って居る様に思える。その代り、魔法技術の発達と、持久力のある住民が多い為、特にそれでも困る様な事は無い様だ。
■また特筆すべきは魔法に流通して居なくとも誰にでも使える「魔導書」を生産できるという点だろう。本来ならばある程度の知能を持って居なければ使いこなす事が出来ない魔法を誰にでも使用可能にしたその画期的な魔法技術は幅広く需要が在る。ただし、全て職人の手書きである為、効果の割には価格がかなり高い。
【国民】
■人口の半分以上がウサギモルフやケンタウロスなどの草食族であり、残りはエルフやピクシーなどの精霊族の種族で満たされている。