【歴史】
■膨大な技師に由来する金の街。その由来通り大勢の技師達が集まり出来た要塞型の街である。戦前は月の街「ラッザノッテ」の一部だったが、戦争に勝った人間側がその領地の一部を譲り受けて出来たのがこの街である。
■その機械仕掛けの街並みはどの街と見比べても異色で、どこの街よりも技術力に富んでいる事が見受けられる。それというのも、狡賢い人間たちが火の街「オルコ ボルカーノ」から安く買いたたいたくず鉄によって生み出された技術であり、肉体的に力の無い人間らしい発展であると言えよう。
【地理】
■陸続きの西には魔法に長けた月の街「ラッザノッテ」があり、東には金属加工や刃物加工で有力な「オルコ ボルカーノ」が隣接しており、この大陸で最も文明的な立地となっている。
■気候は「オルコ ボルカーノ」に非常に似ており、夏場は最高気温25度、冬場は最低気温-15度ほどであるが、機械技術によって室内などは常に適温が保たれている。以下が月毎の平均気温である。
1,2月 |
3,4月 |
5,6月 |
7,8月 |
9,10月 |
11,12月 |
-10℃ |
5℃ |
15℃ |
20℃ |
0℃ |
-5℃ |
【政治】
■終戦後に設立されたもっとも歴史の浅い街である為、その政治構造は比較的独裁的である。ほぼ毎年の様に私欲に塗れた人間が代わる代わる党首と成り高い税金を搾取している。
■しかし、政策自体は比較的秩序的であり、事細かく憲法が定められており、狡賢い住民達に相応しく厳しい制限が掛けられている。その一部を下記に例として挙げておく。
・20歳未満の住民は如何なる娯楽も禁止である。
・20歳以上の住民は年間3000時間以上の労働の義務がある。
・住民は街への貢献度によってランク付けされ高ランク住民には一定の義務免除が施される。
・Eランク住民が労働区域から出る事(街の外も含め)は認められない。
・Dランク住民が商業区域、開発区域、娯楽区域に入る事は認められない。
・Cランク住民が開発区域、娯楽区域に入る事は認められない。
・Bランク住民が娯楽区域に入る事は認められない。
・Aランク住民は全ての税と区域制限が免除される。
・上記の法を犯した者は射殺対象の指名手配犯として告発される。
【経済】
■主な特産物は言うに事欠いて機械であり、その中には銃火器なども含まれている。
■貧富の差はかなり激しく、5段階でランク付けされた住民たちの中には死に物狂いで他の街へと亡命する事も多いが、亡命の予兆を見せた住民には昇級をちらつかせて労働させる事も多く、未だその都市内総生産率は群を抜いている。
【交通】
■街の中での移動は主に汽車や自動車の場合もあるが、街の外には燃料が切れた際に補充できる施設が無い為、街の外への移動は殆どの場合が徒歩である。しかし、街の内部では秘かに亡命者を出さない為に汽車の線路を外に敷かないのではないかという噂もある。
【科学】
■主な科学技術は他の街と比べるまでもなく最高位に位置しているだろう。それと云うのも労働階級の住民たちが死に物狂いで生産し開発階級の者達がよりよい暮らしの為に日々実験を繰り返しているからに他ならない。
■その技術力は蒸気動力に始まり電気動力、隔して原子動力にまで及んでいる。自律型の兵器も最近では生産され始め各街ではかなり問題視されている。
【国民】
■人口の半分以上が人間であり、残りはそれによって作られたアンドロイドや言葉巧みに言いくるめられ在住し続ける馬鹿でのろまなゴーレムたちなどの機械族で満たされている。